サッカー関係者には何の違和感もない「フットサル」と言う言葉は、そうでない人たちにとっては、少々なじめない響きとして耳に入る事は否めない。
サッカー愛好者以外に、その魅力、面白さ、そして協会の事業、考え方を示し、理解を深めていただく役も私の仕事の一つである、サッカー協会のアンバサダー(広報大使)として、先のビーチサッカーについで、今回はフットサルについてふれてみたい。
語源はサッカーの「Fut」と室内を意味する「Sal」の合わせ言葉からきている。
1988年「FIFA・国際サッカー連盟」が、それまでブラジルをはじめ南米で多くの人が楽しんでいた「サロンフットボール」や、北米の「インドアサッカー」、そして欧州、とくにスペインあたりで盛んに行われていた競技のルールを統一して、世界的な規模で拡がり愛好者が増えているが、競技の歴史はかなり古い。
写真:ハンドボール(上)とフットサル(下)のピッチ
コートは40m×20m、つまりハンドボールと同じスペース、ゴールポストも同じ。
ゴールキーパーを含めて5人制の競技で、11人のサッカーに許されている、スライディングやボディコンタクトプレイは禁じられている。その分、プレイヤーの運動量は高く瞬間的判断を求められ、フェイント、パスの巧拙が勝敗に大きく関る、またコートが狭く少人数のためゴールキーパーの役割がゴールを死守する以外に、反転して第一攻撃者としての役割の重要さが求められる。またパスにもいくつものテクニックが求められるが、バスケットボールやハンドボールで多く使われるループも有効だが、前者が手を使うのに比べ、足でのボール捌きは、容易ではなくそれなりの習得の積み重ねが不可欠だと思う。
ただ、5人のチーム構成だから、11人制より簡単に集まる利点に加え、前述したラフプレイもなく、泥んこになる事もなく、愛好者の一人は「サッカーの良いとこ取り」の競技ですと語ってくれた。ボールも柔らかくソフトタッチ感覚。
そんな背景から、最近は大都会の一等地にフットサルのコートが少なくない。都会のスポーツ施設としては伝統的なテニスコートに迫る勢いだとか。仕事を終えたビジネスマンや外国人も気軽にチームを組み汗を流す光景が見られるご時世だ。
熊本にも近年、フットサルコートが幾つも誕生。夕方の学生の後は仕事帰りの大人が徐々に集まり、人数が揃ったらゲームを楽しみ、大汗を流している姿は本当に健康的であり、スポーツ文化の始まりを垣間見る思いである。
そのいずれにも指導者がいて、初心者の基本から、初級、中級、上級への指導体制も整っているし、フットサルで基本技を身につけて、やがて11人制のサッカーに羽ばたくのが、世界では常識、日本でも確立されつつある。

このほど、日本代表の巻誠一郎選手が出身地、宇城市小川町に「巻フットサルセンターカベッサ熊本」を創設したが、世界を見た巻選手の故郷に寄せる想いと、若年層からの基本技の取り組みが、大成するための必須条件であることの実感の具現化なのだろう。熊本市及び近郊のコートに足を運び、それぞれのレベルで楽しさを体験しては如何だろう。

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